きょう、(小説 三好長慶)

近世のきのう、中世のあした。三好長慶の物語

2016-09-28から1日間の記事一覧

二 掛かり太鼓の段  ――三好元長 大物崩れを成し遂げ、木沢長政 次の一手を画策す――

二 掛かり太鼓の段 河内国、飯盛山城(大阪府大東市・四条畷市)。夜深く、城主の館には灯りがひとつのみ。 木沢長政は将棋盤を眺めていた。盤上には初期配置のように駒が並べてあったが、よく見ると敵陣の駒は幾つか歯抜けになっているし、自陣には玉将が二…