きょう、(小説 三好長慶)

近世のきのう、中世のあした。三好長慶の物語

2016-10-10から1日間の記事一覧

十五 亡霊の段  ――遊佐長教 朋友を裏切り、木沢長政 太平寺に死す――

十五 亡霊の段 天文十一年(1542年)。 元服を迎えた千々世は、名を冬康と改めた。“冬”の字は足利義冬の偏諱を賜ったものである。来年元服する義弟の野口万五郎は、冬長と名乗るつもりらしい。 恒例となっている細川持隆からの御下賜品。冬康には、朱漆の弓…