きょう、(小説 三好長慶)

近世のきのう、中世のあした。三好長慶の物語

2016-11-06から1日間の記事一覧

三十四 潮騒の段  ――畠山高政 家臣安見宗房と対立し、細川六郎 松永兄弟に丹波を落とされ逆上す――

三十四 潮騒の段 大林宗套が睨んでいる。もう何歳だか見当がつかないくらいの老人だが、この迫力はなんなのだろうか。 「何か、お気に障りましたか」 素直に教えを乞う。 老師はすぐには答えず、警策で長慶の股間を突いた。 「むおっ」 「汚い、汚い。御身の…