きょう、(小説 三好長慶)

近世のきのう、中世のあした。三好長慶の物語

2016-10-05から1日間の記事一覧

十 理世安民の段  ――三好長慶 軍勢を率いて上洛し、細川六郎 怯えて京から逃げ出す――

十 理世安民の段 正面に瀬戸内、背後には山々が聳える国土。その山々に深く踏み入ったところに、目指す城はあった。四国と芝生の関係に少し似ていた。違うのは、その城が大内と尼子という大国に挟まれている点である。 初めて訪れた吉田荘という土地は、山奥…