きょう、(小説 三好長慶)

近世のきのう、中世のあした。三好長慶の物語

2016-11-17から1日間の記事一覧

四十五 葦間の段  ――畠山高政 岸和田へ来襲し、三好之虎 久米田池に命を散らす――

四十五 葦間の段 畠山・六角勢との睨みあいは半年以上に及んで、永禄五年(1562年)も三月になろうとしていた。 安宅船の楼閣で指揮をするのと籠城戦の指揮をするのとでは、いかにも勝手が違う。さはさりながら、冬康が夕星で放った矢は次々と紀州侍の眉間を…